
保険契約において、どのような事故が起きた場合にどこまで保険金をお支払いするかについての取り決めを保険条件といいます。貨物海上保険の標準約款として国際的に普及しております協会貨物約款(Institute Cargo Clause:ICC)が2009年1月1日に改定されました(以下、「2009年約款」といいます)。弊社におきましても、原則として、2009年約款を使用しております。
2009年約款は、それまでの1982年約款の改定約款として位置づけられ、その補償内容も1982年約款を踏襲する内容となっております。基本となる保険条件は次の3つです。
事故の種類 |
(A)条件 | (B)条件 | (C)条件 |
|---|---|---|---|
| 火災・爆発 | ○ | ○ | ○ |
| 船舶・艀の座礁・乗り揚げ・沈没・転覆 | ○ | ○ | ○ |
| 陸上輸送用具の転覆・脱線 | ○ | ○ | ○ |
| 船舶・艀・輸送用具の水以外の他物との衝突・接触 | ○ | ○ | ○ |
| 避難港における貨物の荷卸 | ○ | ○ | ○ |
| 共同海損 | ○ | ○ | ○ |
| 投荷 | ○ | ○ | ○ |
| 波ざらい | ○ | ○ | × |
| 地震・噴火・雷 | ○ | ○ | × |
| 海水・湖水・河川の水の船舶、艀、輸送用具、コンテナ、保管場所への浸入 | ○ | ○ | × |
| 積込み・荷卸中の海没・落下による梱包1個ごとの全損 | ○ | ○ | × |
| あらゆる人または人々の悪意ある行為(不法な行為) | ○ | ×(*1) | ×(*1) |
| 被保険者の故意 | × | × | × |
| 通常の漏れ損・自然の消耗 | × | × | × |
| 貨物の固有の性質 | × | × | × |
| 運送の遅延 | × | × | × |
| 荷造りの不完全 | ×(*2) | ×(*2) | ×(*2) |
| 船舶の所有者などの支払不能または金銭的債務不履行 | ×(*3) | ×(*3) | ×(*3) |
○・・・お支払いします。
×・・・お支払いしません。
*1:Institute Malicious Damage Clauseにより補償されます。
*2:梱包または準備が被保険者またはその使用人によって行われる場合または危険開始前に行われる場合にのみ適用されます。
*3:保険の対象を船舶に積込む時に、被保険者が船舶の所有者などの支払不能または金銭債務不履行がその航海の通常の遂行を妨げることとなり得ると知っているか、または通常の業務上当然知っているべき場合に限り適用されます。
次の事由から生じた損害は、全ての保険条件において保険金のお支払いの対象とはなりません のでご注意ください。
| 免責事由 | 損害例 |
|---|---|
| 輸送の遅延による損害 | 悪天候などの理由により貨物の到着が大幅に遅れ、商機を逸したことで 被った逸失利益など。 |
| 貨物の固有の欠陥または性質による損害 | 揮発性の貨物が輸送途上に重量が減少した場合など。 |
| 被保険者の故意による損害 | 被保険者が故意に貨物を損壊した場合など。 |
| 梱包の不備・不適切による損害(*) | 陶磁器を紙で包装しただけで輸送して割れた場合など。 |
| 原子力危険の使用による損害 | 放射能汚染、放射性物質、核兵器などによって生じた損害。 |
| 通常の輸送過程外の保管中のテロによる損害 | 通常の輸送過程外の保管、加工、展示期間中に生じたテロリストまたは政治的動機から行動する者による損害。 |
*梱包または準備が被保険者またはその使用人によって行われる場合または危険開始前に行われる場合にのみ適用されます。
戦争・ストライキは、刻々と変化する世界情勢によってその発生が左右されることから、その予測は非常に困難です。また、政治的、社会的要因が強く、海上危険とは性格の異なるリスクであると言えます。このため、証券上、海上危険と戦争・ストライキ危険は区別され、料率の算定方法も異なっています。更に、戦争については、一度、戦争によって損害がおきた場合、その金額は極めて大きくなることが予想されることから、貨物海上保険については貨物が外航本船で輸送されている間に限り、戦争によって生じた損害を保険の対象としています。
貨物海上保険の保険料率は、原則として自由です。この保険料率はパーセント(%)で表示され、主に次の点 を考慮の上、決定されます。